TW2 シルバーレインに存在するPC 亘理計都の日記 アンオフィも含むから気ぃつけた方がいいぜ

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Red fraction

その日は、特に変わった事もなく。義春は昼前に帰ったらしくいつもの教室には居なかったから、もう一個の教室でのんびりしてたんだよ。そろそろ帰るかと立ち上がって教室を出ようとした時に。

「帰ンの?」

オレンジ色の何かとよく言われてる、江間が声を掛けてきた。素人じゃねぇよなぁと思う身のこなしだったり、普段人当たりがこれでもかってくらい柔軟で優しいのに俺にだけ突っかかってみたりする奴。でも俺は嫌いじゃねぇし、多分嫌われてるって訳でもないだろうっていう、そういう認識。

「おう、GTでも行こうかと思ってな」
「どこのGT?」
「アザレアかアミーゴ。…アミーゴかな、バイクで行くし」
「へー。じゃあ俺も連れてって、後ろ乗っけてよ」
断る理由もなし、で現在一緒に共闘中。
こいつと動くのは、やっぱり動きやすいと思う。だいたいの分担ってのが敵の数とタイプ見てわかるんだよな。動きやすい反面、だからこそ江間からの俺に対する接し方は同属嫌悪なのかもな、と思う。
こんな動きは実践積んでないとそうそうできるもんじゃねぇからな――――。
そうこうしてる内に、ボスを撃破。…この奥はまぁ今度でいいよな。あのマッチョなんであんなに笑えるんだろうか、俺。

「……どーしよコレ」

江間の声に振り返る、見ると口紅を片手に困ったような顔してやがる。

「好きな女にやれば?」
「化粧品あげる男ってどーよ…?」
「…普通じゃねぇの?」
「………、」

化粧品なんて女にやるもんじゃねぇのか、と首を傾げるとものすげぇ胡散臭いモンを見るような目をされた。おかしいな、フェブやアディたちは誕生日に何が欲しいって聞くとどっかのブランドの口紅だの洋服だの鞄だのって言ってたんだが…。曰く、お前が選ぶ色はあたしたちにとって一番映える色を選んでくるからと言われはしたけどよ。
そういうお前はなんで口紅持ってんだ、塗るのかと言ったら死ねって言われた。こういう軽口は結構好きだぜ、俺が反論しないのわかっててしてんだろと思って笑う。さて、帰るかと歩き出してなんか呼ばれた。

「亘理亘理、ワータリー」

あ、俺だ。いまいち苗字で呼ばれるのは慣れねぇ、俺じゃない誰かを呼ばれてる気になる。 振り向くと口紅が放り投げられていた、咄嗟に受け取ろうと手を伸ばしたその瞬間。
不意に江間の姿が一瞬視界から外れ、手に口紅を掴んで握りこむと本能だけで江間の動きを避けきる。振り抜かれたその手を見ると、さっきの口紅がナイフ代わりとでも言うかのように握られている。思わず口元が緩んだ、何を仕掛けてくる気だろうかと思って軽く挑発する。
上等、と言う風に笑って江間が『お遊び』を持ち掛けてきた。

内容は至ってシンプル、口紅がナイフの代わり。
判定は斬る限定。首と顔は致命傷でアウト、左胸もアウト。
手足は内側のみ有効、それ以外は全部かすり傷。
存外楽しめそうだと思ったその時。

「ぷれい、うぃず、みー、けいと」

遊んでよ、ケイト。

よく向こうで“家族”に言われたセリフ。実際その言葉に乗って遊ぶと大抵こっぴどくのされちまうんだが。わざと下手な英語で言う姿にうっかり笑っちまった、乗るしかねぇよな?

「…しょうがねぇなあ、エマちゃん」

すっと足を引いて構える。それから、口の端を持ち上げてあっちで遊ぶ前に言われてた言葉を思い出す。

「勝ったら何でも言うこと聞く、な」
「―――勝ってから言えよ!」

言葉と共に戦闘開始。正確には模擬戦と言うべきか?

江間が振りかぶってきた腕を思い切り掴み引き摺り寄せた、拘束から逃れる為の肘打ちをよしとせずに体の捻りだけで強引に避ける。結果、力と力のぶつかり合いになって仲良く後ろに転がって距離を取る形で起き上がる事になる。
起き上がって相手を見遣る、普段の人懐っこい顔は影を潜めて亜熱帯の虎のような顔が覗いてるような気がした。

「イイ顔ッ、」
「そっちこそ」

多分、俺も似たような顔をしていたんだろう。 久しぶりの感覚だ。ゴースト相手にするのとは違う、対人戦。かといって命賭けてる訳じゃねぇ、お遊びと言えばお遊びなじゃれ合い。
――――やべぇ、楽しい。

幾度かの応戦、仕掛けては避けられ、仕掛けられては避けて。不意に江間がゴーグルを取って眩しそうに顰め面をしたあとに笑い出す。

「ごめん、すっげ、楽しい」
「オレもだぜっ…」

左手に構えた口紅を改めて持ち直し、間合いを計る。

――――ん?

チラッと目の端に見覚えのある顔が映る。

「お」

い、と続けようとした刹那、江間の素早い一撃が繰り出される。シュッと赤い線が咄嗟に庇った右腕に走った。牽制しつつ、間合いを取って確認する。
…見知った顔がそこにあった。紙袋被ったのと、青い髪、それから赤い髪。一番最後の人はあんまり知らねぇが江間たちが仲良くしてる人だ。江間は気がついてねぇのか、そんだけこっちに集中してるって事だろう。一旦、ギャラリーの事は頭から追い出した、気にして勝てる相手じゃねぇし。
それから何分ほどした頃だろうか?お互いの癖もつかめてきた頃合いだ。致命傷になる一撃を仕掛けるなら早いうちの方がいい。そう思った時に仕掛けられた。
チッ、仕掛けようとするタイミングまで同じかよ。そう思いながら右足を軸に避ける。一瞬視界を乱されたがこの位置なら一歩下がれば避けれる距離――――
そう思ったときに喉元目掛けて一撃を入れられた、咄嗟に上半身を反らしたが僅かに遅い。計算狂ったか?そう思いながら江間の口紅を見遣る。…左手かよ!こいつ両利きか…。

「……、勝ちィ」

は、と息を吐いて江間が笑った。江間らしい笑顔、多分相手が俺ってのも忘れるくらいのいい笑顔だった。俺も、はぁっと息を吐いて参った、というように笑って両手を軽く上げた。

「こうさん」
「ウィナーーーァ、っ、はー、…疲れたー!」

首筋に走った赤い線を確かめるように指で触れてみる。ぺたりとした感触に、昔こういうのをマジックでやられたなぁと思い出して苦笑いを浮かべる。

「そのまま帰ったらー? チジョウノモツレだと思われるに一票ッ」
「痴話喧嘩って? 相手が、ちょっとなぁ…」

ふと、さっき見かけて頭から追い出した存在を思い出す。

「―――ところで江間」
「はい?」

ガッと掴まえて嫌がる江間にこっそりと囁いてやる。予想通りの反応で嬉しいぜ?
ギャーギャーとギャラリー三名に近寄って叫んでいる江間を見ながら首についた口紅を強引に拭い取る。手に付いたが首にまんま線を走らせてるよりはマシだ。

さて、負けた俺は何をさせられるんだろうな?
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亘理計都

Author:亘理計都

銀警館学園:戸叶キャンパス
高校1年 クラス:5組

性別:男
年齢:16
誕生日:8/8




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